アントワーヌ・レイモン(ARaymond Network社長):「私たちのウェルネスと企業の業績は、両立させることができます」
ここでは、会社が成長すれば、コラボレーターも成長します。
フランスにあるARaymondのクイックコネクタ工場では最近、よりスピーディに対応できるよう、生産ラインの再編を行いました。
徹底的に見直された生産ラインで効率的な作業を行うため、工場のオペレーターや、ツールのセッティング担当者たちは新しいスキルを学び、個々の作業能力を高める必要がありました。そこで、認証資格を取得した65人のマシンオペレーター全員を対象に、研修プログラムを開設しました。
また、新しい組織は、事業部門全体に影響を与えるため、効率的に働くために、コラボレーター全員がプロジェクトを理解し、積極的に役割を果たす必要がありました。そのため、サポート職と管理職を含む、工場のコラボレーター330人全員が、ARaymondの管理アプローチ(実務を行うコラボレーターに組織内の原動力として活躍してもらうアプローチ)への意識を高める研修を受けました。この研修を受けたことにより、コラボレーター全員が、工場の再編プロジェクトに参加し、プロジェクトを成功へと導くことができたのです。

障害を超えて、ともに働くための取り組み
ARaymondインドでは2012年、聴覚障害をもつアシャとウシャを採用し、組立ラインに配属しました。この2人の新入社員に、安全かつ快適に働いてもらうため、ラインの他のオペレーターたちとよりよいコミュニケーションを取ってもらい、そして何より、安全を確保できるようなソリューションを見つける必要がありました。そのため、同僚やスーパーバイザーを対象として、毎週、手話レッスンが開催されました。こうした取り組みが功を奏し、その後もさらに2名、聴覚障害を持つ社員が雇用されました。

福利厚生に関する義務
ARaymondは、世界25か国で7,200人のコラボレーターを雇用しています。コラボレーターの福利厚生に関する法的義務は、国によって異なります。規定や慣例が大きく異なることもあります。しかしARaymondでは、世界のどこにいても基本的な福利厚生を保証し、コラボレーターに還元することが私たちの責任であると考えています。
退職、健康、障害、および死亡に関する保険については、各国の法律で義務付けられていますが、私たちは2019年、世界各地で働くすべてのコラボレーターたちが、基準以上の補償を受けられるようにするプログラムを導入しました。
企業戦略へのコラボレーターの関与
多くの企業は、長期的な戦略ロードマップを通じて、未来に備えています。ARaymondでは、2030年を見据えた戦略を立てています。コラボレーターによる大規模なコミュニティが形成され、取締役会と協力し、1つの目標を達成するためのロードマップを策定しています。その目標とは、地球、人、そして市場にとって重要な価値を生み出すことです。貢献する人の数が増えれば増えるほど、新しいアイデアが生まれ、私たちの戦略は実現に近づくのです。

ARaymondでは、人の手によって価値を創り出しています。私たちのマネージャーは、チームのメンバーがイニシアティブを発揮して創造性を表現できるよう、サポートを行っています。経営陣も当然、指揮をとります。しかし私たちが実践する「サーバントリーダーシップ」モデルでは、コラボレーターのウェルネスとエンパワーメントが最優先されています。日々の業務に意義を持ってもらうことが、このリーダーシップミッションの基本となっているのです。また、コラボレーターに学習と成長の機会を提供することは、会社の業績向上にもつながります。
ARaymondは、組織という枠組みを超えてサーバントリーダーシップを促進したい、と考えています。私たちは、フランスのビジネススクールで行われる「職場の経済的平和、マインドフルネス、ウェルネス」に関する研究講義に参加しています。

学校生活をより良いものに
ARaymondの各事業部門は毎年、多くの有意義な活動をサポートしています。私たちのコラボレーターは、学校の改築や「フードドライブ」といったプロジェクトに参加しています。また、グリーフサポート、家庭内暴力による被害者の支援、子どもの保護、医学研究の実施、教育の提供などを行う組織を支援するための募金活動も行っています。
例えばARaymondインドは、プネーにあるARaymondの工場から約1時間離れた場所にあるRoundhalwadi公立小学校への支援を、3年間行っています。2018年には、会社の支援の下、30人以上のコラボレーターが学校のキッチンとトイレの改修を手伝ったり、新しい机と椅子を寄付したり、土曜日にはボランティアとして、子どもたちに個人衛生について教えたり、英語とITのレッスンを行ったりしています。

環境に優しい施設を建設する
ARaymondでは、私たちはグローバルな生態系の一部であると考えています。私たちには、今だけでなく、未来の環境を保護する責任があります。ARaymondでは、世界中のコラボレーターが地域環境イニシアティブに参加しているほか、環境に優しい施設の建設と運営に、世界中で取り組んでいます。
2011年以降に完成したARaymondの建物16棟はすべて、健康、効率、コスト削減に配慮した「グリーンビルディング」に関する米国手動の認証プログラム「LEED」において、シルバー(エネルギーおよび環境デザインにおけるリーダーシップ)以上の認証を受けています。このうち5つの建物(中国の工場2棟と物流センター1棟、インドの工場1棟、フランスのグルノーブルにあるARaymond本社)は、ゴールド認証を取得しています。
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私たちは、環境責任に真摯に取り組みます。
Antoine Rouberol - アントワーヌ・ルベロル、新規建築コーディネーター
雇用主とパートナーの倫理的な関係
ARaymondは、業務を行うにあたり、人や環境との関わる場合には常に、最高レベルの責任ある倫理的な行動を取り続ける努力をしています。また、私たちのサプライヤーやパートナーにも、同様の取り組みを求めています。私たちは、事業を展開するすべての国で、誠実さと敬意を持って仕事を行うよう、努めています(行動&倫理規範をご参照ください)。こうしたコミットメントは、私たちやコラボレーター、環境に関わる長期的なビジョンと、持続可能な未来を提供するものであり、そこには私たちの基本的な価値観が反映されています。